調査・研究

SPHC杭研究会

活動目的

「鋼管巻きPHC杭(以下SPHC杭)」の普及と技術深化を志すものの集まりであり、本会の活動を通じて既製コンクリート杭基礎の高耐震化を図り構造物の安全性向上に貢献することを目的とする。

PHC杭体の高強度化が著しい。現在では通常的な性能としてコンクリート強度は105N/㎟が使われており、更に高強度化の勢いである。また先端支持力も先端根固め杭の工法開発が進み、いわゆるα値が大きく増加した高支持力杭が通常となっている。一方で地震時の杭体性能への懸念が指摘されている。特に大きな鉛直荷重下における曲げ耐力性能として、短期を超えて終局までの変形性能が小さいことである。これを改善すべくPRC杭とかSC杭等が開発されている。しかしPRC杭はせん断耐力の増加はあるがそれほど大きくなく、かつ曲げ耐力も変形性能も大きな改善は見られない。またSC杭は大きな曲げ耐力とせん断耐力を示し、ある程度の変形性能を示すが、高軸力下の終局荷重時において、コンクリートの圧壊とそれに伴う鋼管の座屈による軸力の保持能力の低下が懸念される。これらの課題に対して1本の杭で鋼管とPHC杭に水平と鉛直を役割分担させながら抵抗するSPHC杭を提案し、その耐力及び変形性能等について各種の試験結果とその評価を行い、その効果を確認し、かつ広く普及する活動を行う。

会長
加倉井正昭(パイルフォーラム株式会社代表取締役社長)
参加企業
  • パイルフォーラム株式会社
  • 日本コンクリート工業株式会社
  • 三谷セキサン株式会社
  • 株式会社トーヨーアサノ
  • 丸門建設株式会社
  • システム計測株式会社
  • マナック株式会社
  • ホクコンマテリアル株式会社
事務局
パイルフォーラム株式会社

活動報告

論文発表

日本建築学会2014年度大会(近畿)において鋼管巻きPHC杭(SPHC杭)に関する研究として下記の4編の発表を行った。

「鋼管巻きPHC杭(SPHC杭)に関する研究」

日本建築学会2015年度大会(東海)において鋼管巻きPHC杭(SPHC杭)に関する研究として下記の2編の発表を行った。

「鋼管巻きPHC杭(SPHC杭)に関する研究」

日本建築学会2016年度大会(九州)において鋼管巻きPHC杭(SPHC杭)に関する研究として下記の2編の発表を行った。

「鋼管巻きPHC杭(SPHC杭)に関する研究」

日本建築学会2017年度大会(中国)において鋼管巻きPHC杭(SPHC杭)に関する研究として下記の1編の発表を行った。

「鋼管巻きPHC杭(SPHC杭)に関する研究」

日本建築学会2018年度大会(東北)において鋼管巻きPHC杭(SPHC杭)に関する研究として下記の2編の発表を行った。

「鋼管巻きPHC杭(SPHC杭)に関する研究」

日本建築学会2019年度大会(北陸)において鋼管巻きPRC杭(SPRC杭)に関する研究として下記の2編の発表を行った。

「鋼管巻きPRC杭(SPRC杭)に関する研究」

日本建築学会2020年度大会(関東)において鋼管巻きSC杭(SSC杭)に関する研究として下記の2編の発表を行った。

「鋼管巻きPRC杭(SSC杭)に関する研究」

日本建築学会2021年度大会(東海)において鋼管巻き既製コンクリート杭(SPHC、SPRC杭、SSC杭)に関する研究として下記の2編の発表を行った。

「鋼管巻き既製コンクリート杭の構造性能比較」

高支持力杭の根固め部品質管理研究会

活動目的

最近の埋込み杭は、その先端部に支持層の土と注入したセメントミルクを撹拌して根固め部を築造し、これにより杭先端支持力の増大を狙った高支持力杭が主流となっている。この根固め部は地中深くの現場施工となることから、その品質・性能の出来・不出来が杭の支持力に大きな影響を及ぼすことは明らかである。必要な支持性能を発揮するためには、根固め部が十分な強度を確保し、杭体から支持層に確実に力が伝達されることを保証する必要がある。
従来から杭の施工完了後に、杭先端の根固め部から固結した試料をコア採取し、圧縮強度試験が行われることはあったが、構造物全体の施工中に地中深くからコア採取することは困難であることや、築造した根固め部をコアリングすることの悪影響などのために、一般的な施工管理方法には成り得なかった。そこで、杭の施工中に、まだ固まらない根固め部から試料を採取し、適当な養生後に圧縮試験を行うことにより、比較的早期に根固め部の性能を把握することによる、「未固結試料採取」による施工管理方法を提案するものである。
しかし、根固め部からの未固結試料を採取することは、埋込み杭の施工のなかの根固め部を築造する作業と杭を定着する作業の間に、試料採取の工程が入ることになるので、試料採取は簡単な作業ではない。また、地中相当の深さの根固め部からあるがままの試料を採取し、地上まで搬出するには、十分な機能を持った採取器を用い、必要な管理のもとに採取することが必要である。採取器によって地上まで搬出された根固め部試料に対して、まず観察・調査を行い、引き続いて、必要な養生後に強度試験を行い、根固め部の品質を確認する。
本研究会では、未固結試料の採取から調査・試験までの必要な事項を整理するとともに、得られた強度試験結果から施工した埋込み杭の品質および性能を確認する手法を提案することを目的とする。

会長
桑原文夫
参加企業
  • パイルフォーラム株式会社
  • 日本コンクリート工業株式会社
  • 三谷セキサン株式会社
  • 株式会社トーヨーアサノ
  • 日本ヒューム株式会社
  • 丸門建設株式会社
  • 日本高圧コンクリート株式会社
  • システム計測株式会社
  • 株式会社地盤試験所
  • 前田製管株式会社
  • マナック株式会社
  • ホクコンマテリアル株式会社
事務局
パイルフォーラム株式会社

活動報告

初年度の成果として未固結試料採取方法や試験結果の扱いなどの基本事項をまとめた「根固め部の未固結試料採取・調査・試験マニュアル(Ver.1.0)」を2012年6月に発刊しました。

第1回改訂版として「根固め部の未固結試料採取・調査・試験マニュアル(Ver.2.0)」(定価3,240円)を2014年10月に発刊しました。Ver2.0ではStep1における調査方法、Step2における必要強度と安全性判断基準のより明確化を行いました。

第2回改訂版として「根固め部の未固結試料採取・調査・試験マニュアル(Ver.3.0)」(定価3,300円)を2021年3月に発刊しました。Ver3.0では、固化供試体の強度試験データの再評価、採取試料中の土塊の取り扱い、および根固め部の必要強度・管理値の設定方法の明確化を行いました。
>>Ver3.0の「序」「目次」等(PDF)をダウンロード

完全版として「根固め部の未固結試料採取・調査・試験マニュアル(Ver.3.1)」(定価3,300円)を2024年10月に発刊しました。Ver3.1における主な改訂点は、Ver.3.0の改定後3年が経過したところ、Ver3.0までのデータ数を上回る多くのデータを収集することができたことから、統計資料の修正を行い、3回目の改訂を行いました。したがって、今回の主な変更部分は第5章に集中し、その他の章においては軽微な修正にとどめております。
今後、さらに多くのデータを収集するとともに、必要に応じてさらなる改良に努め、手法の精度向上を諮って行きたいと考えています。多くの未固結試料採取による施工管理において、本マニュアルの手法を採用していただき、ここで提案した本管理手法について、実際に採用した施工者、設計者、管理者の率直なご意見をお寄せいただければ幸甚に存じます。

マニュアルは弊社に直接ご注文いただく他に、以下の発売所で購入できます。

株式会社総合土木研究所
〒113-0034 東京都文京区湯島4-6-12湯島ハイタウンB-222 TEL:03-3816-3091
>>ご購入はこちらから

論文発表

日本建築学会2014年度大会(近畿)において根固め部の未固結試料採取に関する研究として下記の4編の発表を行った。

「埋込み杭の根固め部における未固結試料採取による施工管理手法の提案」

日本建築学会2016年度大会(九州)において根固め部の未固結試料採取に関する研究として下記の3編の発表を行った。

「埋込み杭の根固め部の圧縮強度」

日本建築学会2018年度大会(東北)および2019年度大会(北陸)において根固め部の未固結試料採取に関する研究として下記の3編の発表を行った。

「埋込み杭の根固め部に混入した土塊の影響評価に関する実験」

基礎構造に関する調査・研究

建築・土木構造物の基礎構造に関する調査・研究および鑑定などを承ります。
まずはメールまたはお電話、お問い合わせのページから相談ください。

パイルフォーラムお問い合わせ先
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